「S&P500 やオルカンを淡々と積み立てている── このまま続けて、ちゃんと報われるんだろうか?」
新NISAやiDeCo を始めた人が、ふと不安になる問いだと思います。日々の値動きを見ていても、長期で本当に増えるかは実感しにくい。
そこで今回は、過去実績データで「100万円が2倍(200万円)になるまで何年かかったか」を、主要インデックスファンドで実際に計算してみました。期間は2018年8月(eMAXIS Slim S&P500 の運用開始直後)から現在まで。
結論を先に書くと、S&P500・オルカン・VTI などの主要インデックスは、揃って約5年で2倍を達成しました。年率にすると約15%の世界。ハイリスクなテーマ型に飛びつかなくても、淡々と続けたインデックス積立で、約5年で資産が倍になる結果が出ています。
100万円が2倍になるまでの年数(2018-08起点・13ファンド実例)
データは 過去実績投資シミュレーター で算出。100万円を一括投資し、評価額が200万円を超えた最初の月までの年数です。
| 順位 | ファンド | 達成月 | 年数 |
|---|---|---|---|
| 1 | iFreeNEXT FANG+ | 2020-12 | 1.2年 |
| 2 | iFreeNEXT NASDAQ100 / QQQ | 2021-08 | 3.1年 |
| 4 | eMAXIS Slim S&P500 / 楽天VTI / VOO / VTI | 2023-06 | 4.9年 |
| 8 | ニッセイ外国株(先進国) | 2023-08 | 5.1年 |
| 9 | 純金ファンド | 2023-08 | 5.1年 |
| 10 | eMAXIS Slim オルカン / ACWI | 2024-01 | 5.5年 |
| 12 | eMAXIS Slim 新興国 | 2025-09 | 7.2年 |
| 13 | TLT(米長期国債) | 未達成 | 7.8年で約124万円 |
※ 月次データ・円建て・配当再投資込み・信託報酬控除済み。本シミュ計算は eMAXIS Slim 公式月報の5年騰落率および myindex.jp の独立データと ±5%以内で合致を別途検証済み。
S&P500・オルカン・VTI は揃って 約5年で2倍 = 年率15%の現実
主要なインデックスファンドは、ほぼ同じ時期に2倍を達成しました。
- eMAXIS Slim S&P500 / 楽天VTI / VOO / VTI:4.9年
- ニッセイ外国株(先進国):5.1年
- eMAXIS Slim オルカン / ACWI:5.5年
一般的に直近では「S&P500 が圧勝」のイメージが強いですが、「2018年8月起点で 100万円が2倍に達するまでの時間」という物差しで見ると、両者の差は半年程度(4.9年 vs 5.5年)。思ったより近い数字です。
もちろん、年率リターンで見ると S&P500 がわずかに上回ります(過去5年で年率約2%差)。この2%差は、長期複利では大きな差を生みます。仮に100万円を30年運用した場合:
- 年率 15%(オルカン水準):約 6,600万円(66倍)
- 年率 17%(S&P500 水準):約 1.1億円(111倍)
── 差は約 4,500万円。年率2%の小さく見える差が、複利で桁違いになります。
ただし、過去5年の絶好調が将来30年続く保証はありません。年率にすると 100万円が5年で200万円=年率約15%(複利)の世界は、過去10年の米国株式市場の絶好調期間だった結果です。長期平均は実質4〜5%程度というのが学術的な見立てで、年率2%差が将来も維持されるかは未知数です。
ファンド間差は最大1年弱:迷うより決めて続ける
主要インデックス(S&P500・オルカン・VTI)の2倍達成期間の差は最大でも0.6年。「どちらが優れているか」を延々と議論するより、どちらかに決めて長く続ける方が、20-30年スパンの長期では結果に差がつきます。
乗り換えを繰り返すと判断ストレスが増え、暴落時に売ってしまいやすくなる。インデックス積立で最大の武器は「続けること」です。
テーマ型ファンドの誘惑に注意
表の上位(FANG+ 1.2年・NASDAQ100 3.1年)は、2018年以降の 米国テック株の歴史的な上昇期を反映した結果です。将来も同じペースで増える保証はなく、テーマ型(特定セクター集中型)は下落局面で振れ幅が大きくなる特性があります(例:NASDAQ100 は2022年に -30%以上下落)。
本ブログでは、新NISA・iDeCo の主軸を S&P500・オルカン(広範囲のインデックス)で組むことを基本方針にしています。「最速で2倍」を狙うより、約5年で2倍を着実に実現する設計の方が、長期で続けやすいと考えています。
過去の好調な数字に飛びつくと、上昇局面の真ん中で買って、下落局面で耐えられず売る、というパターンに陥りやすくなります。テーマ型は「過去のチャートを見て買いたくなる代表」なので、特に注意したいところです。
参考:金は意外と健闘・米長期国債は7.8年未達成
主役ではありませんが、参考データとして:
- 純金ファンド:5.1年で2倍(S&P500 とほぼ同じ)
- 米長期国債(TLT):7.8年経っても2倍未達成・現在約124万円
金は「地味」「派手さがない」と思われがちですが、直近7年では S&P500 と並ぶ成長を示しました。地政学リスクや通貨不安の高まりで、安全資産としての需要が上がった結果です。
逆に、債券(米長期国債)は予想以上に伸びていません。「株式は怖いから債券で」と考える人もいますが、長期では株式の方が伸び率が大きく、債券だけのポートフォリオでは資産形成が進みにくい現実があります(ただし、暴落耐性は債券の方が圧倒的に高いので、リスク許容度に応じた配分が必要です)。
まとめ:淡々と続けた人が、約5年で報われた
| グループ | 100万円→2倍までの年数 |
|---|---|
| S&P500・オルカン・VTI(主要インデックス) | 4.9〜5.5年 |
| ニッセイ外国株(先進国)・純金 | 5.1年 |
| 新興国 | 7.2年 |
| 米長期国債 | 7.8年でも未達成 |
直近7-8年に関しては、S&P500・オルカンに淡々と積み立てた人が、約5年で資産を倍にした結果になりました。テーマ型(FANG+・NASDAQ100)の方が表面上は速いですが、「過去の結果」と「これから期待できる結果」は別物として扱うのが安全です。
「自分のポートフォリオで何年で2倍になるか試したい」場合は、こちらのシミュレータでファンド別に計算できます。





